2.盛大なお祭

湖畔の「お祭広場」からは、アニメパートへと入っていきます。
このシークエンスは今までに出てきたキャラクターも勢ぞろいだし、
他の森の住人達、いわゆるモブキャラも
いきなりドッと出てくるのでとにかく作業量が多くて大変でした。

 


お祭のイメージは僕の憧れを詰め込んだ様なものになっています。
木造の屋台が並ぶ光景は、季節が違いますが
ドイツのクリスマス市が発想の原点になっています。
この森のお祭りではそれぞれの屋台の上に
草花がたくさん植えられていて、お祭りの華やかさを演出しています。
そこかしこに三角や円形の旗や布がかかっていたりするのも
野外のお祭りには欠かせない要素だと思っていれてみました。


お祭のシーンをアニメーションで描くにあたって
苦労したのは、いかにして画面の中に
お祭のスケールの大きさを出すかということでした。
このお祭はポーの世界の住民達が総出で行っているものですから
広場の大きさや、大勢が集まっている賑やかさを
限られた層の中で描かなければいけません。
レイアウトや各層への絵の配置などを
入念に検討していきました。

 

 

他のアニメパートに比べ
キャラクターの数も背景素材の数も群を抜いて多く、
尺的には2分程度の短い時間の中に、
ギュッと詰まった密度の高いシークエンスです。

 

 

 

二人の子供が、持っているろうそくに灯をうつすカットですが、
このろうそくの灯リレーのこともちょっと覚えておいてくださいね。

 


このカットで沢山置かれているろうそくには、
透けの表情を描いてみました。
良く見るとろうの部分がチラチラと
明るく明滅しているのが分かると思います。

 

 

このあとピームリヨ、ペスカ、ナタリ、ネラと
今までに登場したキャラクターが出てきますが、
せっかくのお祭なので、普段とは衣装を変えて
少しおめかしして登場させました。
と言ってもオリジナルの衣装だって、
そう何度も出てくる訳じゃ無いので、
あまり特別感もないと思いますが・・・。

 

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