さあ、いよいよポーの登場シーンです。
このシルエットで現れるシーン、ちょっと恐くないですか?
さらに窓から侵入は、良い子には絶対真似して欲しくありません。
シルエットで登場という演出はドキドキ感があって好きです。
かつて「輝きの川」という作品でも、シルエット登場を用いました。
それはさておき、ポーは、かわいいんだけどちょっと不気味な姿。
好奇心旺盛で善悪の区別がない(人のものを勝手に持っていくなんて!)
あと喋らないというのは最初からイメージしていたことです。
ポーこそはこの作品の原点であり、象徴そのものです。
まだどんな作品を作ろうか決まってなかった頃、
ノートにあれやこれやと書きなぐっていたら、
ひょいと生まれたのがポーの原型です。
そのとき、僕はこの謎の毛むくじゃらが、
キャラクターとしての強い強度を持っていると感じました。
そしてすぐ、このキャラクターでお話を作ろう!と決めたのです。
つまりこの作品はポーありきのもので、その他の全てのものは
ポーのために作られたと言ってもいいのです。
ポーのスケッチ、というか落書きは制作中、
どんな紙にも至る所に描いていましたが、
制作初期は自分で描いても
「最初のスケッチとなんか違う・・・かわいくない」
となってました。
シンプルな外見ですが、目・鼻・口のバランスと
全体のプロポーションが結構繊細なキャラクターなのです(たぶん)。